第 24 回
日本口腔顎顔面外傷学会総会・
学術大会のご案内
～口腔顎顔面外傷治療の
「守破離」～

大会長挨拶

第24回日本口腔顎顔面外科学会総会・学術大会大会長
九州歯科大学名誉教授
前九州歯科大学生体機能学講座顎顔面外科学分野教授　冨永和宏

　第24回日本口腔顎顔面外傷学会総会・学術大会を開催するにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

　新型コロナウイルスも5月には季節性インフルエンザと同等の5類に分類され、日常生活も3年ぶりに平常を取り戻しつつあります。昨年は佐野大会長のご英断で、3年ぶりに完全対面の学術大会が実施できましたが、会員懇親会は実施できませんでした。今回は会員懇親会も含め完全な形で本学会総会ならびに学術大会を開催したいと思っています。

　今回のテーマは「口腔顎顔面外傷治療における守破離」とさせていただきました。「守破離」とは武道などの修業の段階を示したもので、「守」は自身の師や流派の教えを守り、身につける段階。「破」は他の師や流派についても考え、発展させる段階。「離」は一つの流派から離れ、新しいものを生み出し、発展させる段階を言います。

　今回の学会では、「守」として教育研修会で一流の講師の先生方から顎顔面外傷治療の基本をご講演いただき、基本を再確認してもらいます。そのうえで、学術大会では難治な2次症例を「テーマ演題」として提示してもらい、「破」として基本の応用について議論してもらいたいと思っています。さらに、「外傷治療の地域連携」を特別講演でお話しいただき、on line国際シンポジウムで「アジアにおける口腔顎顔面外傷治療の現状と課題」を議論致します。すなわち、「離」として多職種との連携、さらには広く世界の視点で口腔顎顔面外傷治療医がやるべきことを考える機会になればという企画にしました。

　実は私事ではありますが、私自身が本年3月で大学を定年退職となっております。新型コロナウイルス感染症のために第22回大会が1年順延となった関係で、すでに内定していた第24回が私の退職後になってしまい、大会長辞退も考えたのですが、九州歯科大学顎顔面外科学分野の諸氏が予定通りやることを勧めてくれましたので、今回の実施に漕ぎつけられました。土生 学大会準備委員長をはじめ、顎顔面外科学分野の諸氏に心よりお礼を申し上げつつ、本大会を皆様が楽しんでいただければと心を込めて準備いたしました。多数のご参加をよろしくお願いいたします。

大会概要